スタンリー・キューブリックの映画「ロリータ」を観る
ナボコフの小説の映画化。そういう場合、先に小説を読んでいると、映画のキャスティングに大抵は同意できないものだけど、ここでもやはりそう。ハンバート役のおじさんは普通に善良なアメリカ人にしか見えないし、ロリータ役の女の子もただもっさり可愛いだけである。小説にあった、脳内で何かがドクドク溢れてくるような変態性はキレイにはぎ取られている。60年代のアメリカ映画なので検閲が厳しいというのはあるんだろうけど、キューブリックにこの手の変態性は向いてないのかもしれない。