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IKEA G9型 2W LED電球 分解レポート [Tech]

IKEAのG9 LED電球、現行のハロゲン球を置き換えるには至らず。他に使うあてもないし、中身はどうなってるんだろ?と思い、分解してみました。リバースエンジニアリングレポート。

右がハロゲン。真ん中がLED電球。左は大きさ比較用にUSB端子。
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こんな小さいボディにどうやって電源回路を?

白い本体はプラスティック一体成型部品で継ぎ目なし
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この窓部分を外す以外に分解しようがなさそう。

接着してあるのをぐりぐりばきばきと外します
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せめて IKEA の工具で絞めてあげよう。武士の情け。

LED基板をひっぱり上げると抵抗と電源基板?が
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ずずずーっと。抵抗の足がそのまま電源ピンになってたんですね。ローコスト第一。

外れました。
ikea_g9g.jpg
え?こんだけしかないの? 確かに平滑用の100μFとかのコンデンサは無い。AC50Hz でそのまま点滅するわけね。

電源基板おもて
ikea_g9h.jpg
チップコンデンサ。この大きさだと数μFでしょうか。基板外の巨大なアキシャル抵抗器はブルーグレーだからヒューズ抵抗なのかな?まあマットウな家電としてヒューズがないのも考えにくいからそうなんだろう。

電源基板うら
ikea_g9i.jpg
チップ抵抗 8.2KΩ。全部直列つなぎ。以上。
あれれ?整流用のダイオードとか、保護用のツェナーとか、いらないんですか?なんだか狐につままれたような。

回路図おこしてみた。
ikealed_g9c.jpg
うーん。なんか衝撃的。平滑どころか整流自体をしないんですねえ。
抵抗で電圧下げて、コンデンサで電流制限して、あとヒューズつけときゃいいだろ。整流とかイラネ。交流ぶちこんだって光んだろ?そりゃ点滅するけどよ、別にいいんじゃね?安けりゃいいんだろ?文句あっか!え?ていう感じか。ある意味潔さすら感じるウルトラローコスト設計。最近は "Low Cost" ていうと "Cost Effective" て言いなおされちゃうけどな。

アナログ回路設計から離れて久しいけど、思いつくことは「こりゃ暗いかも」というぐらいか。

- 整流しないで交流点灯するから半分の時間しか点灯しない -> 暗い。
- 逆電圧保護用のツェナーとか入れないから、フルスペックで点灯できない -> 暗い。
- コンデンサのサージ保護用抵抗入れないから、フルスペックで点灯できない ->暗い。

これ、1ユーロで売るんだったら文句ないけど、これで 4.99 ユーロもとるのはどうなんでしょうか。IKEAさん。(訴えないでね)

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