星一徹に夢中

子供の時から努力とか根性とかが苦手だった。
それでも「巨人の星」は普通に見ていた。自分が努力するわけじゃないなら別に構わなかったのだろう。

フランスに来る前に「巨人の星」のDVDがブックオフで安かったので何となく買ってきたのだった。ちょっと見てみる。子供の頃はやっぱり星飛雄馬を中心にスポ根として見てたわけですが、今見ると全く感触が違う。星一徹ストーリーなのだ。

もう星一徹がカッコ良すぎ。
完璧な理論と経験に裏打ちされた野球技術をベースに、戦略、戦術、コーチング、チームマネージメント全てに非の打ちようがない。非情なまでに冷静で、決して感情に流されない鉄の意志の人なのだ。こんな格好いい人、見たこと無いぞ。

一徹は「ちゃぶ台ひっくり返す怖い親父」なイメージばかりが強いが、本当は決してちゃぶ台なんかひっくり返さないはずだ。もしやるとしたら、その効果(飛雄馬にショックを与えて何かに気付かせるとか)とフォローアップを冷静に計算した上でパフォーマンスとして行うはず。

しかし一徹に工事現場の作業員やらせとくのは惜しい。このひとなら何をやっても絶対成功すると思う。でも野球以外のことには才能を使おうとしないのだ。潔いというか、何と言うか。

一方、飛雄馬は、ちょっと野球上手いからっていい気になって、浅はかで、見栄っ張りで、頭が悪くて、もう見てられない。見ていて不愉快だ。去れ。

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これって自分の年齢が飛雄馬より一徹に近くなったからなんだよな。きっと。

巨人の星 青雲編 DISC2

• 出版社/メーカー: ワーナー・ホーム・ビデオ
• メディア: DVD

コメント / Comment 4

星一徹って東京都の石原都知事みたいなイメージではないでしょうか？
高圧的な指導者よりも、オビワン・ケノビみたいな「マスター」を求める私には、星一徹系（なんだ、それ？）は苦手なキャラなんですが、dokinさんには刺さるキャラですか？

ちなみに飛雄馬はいただけないですねー、確かに。
「ロード・オブ・ザ・リング」のフロドみたいに、「成長しない主人公」の典型で、見ているとイライラします。

余談ですが私は”野球と言えば「タッチ」”な世代です。
by RAY (2008-05-21 00:35) 

一徹が高圧的っていうパブリックイメージはあまりに強いので、そこから逃れることは難しいかもしれません。でもそれはイメージだけなんですよ。おそらくそれは、子供の目から見たら「とても怖いひと」だったから。でもオトナになって、一徹があんまり怖くなくなると、「アタマの良さ、洞察の鋭さ」が際立って見えてくるのですよ。たぶん。
自分がそうなりたいとか上司になってほしいタイプではないですが、チーム組んで仕事したら凄そうだな、と。

タッチ、80年代はパンクでニューウェーブ(うぷぷ)だったので、ラブコメ的なものはあまりよく知らないのでした...
by dokin (2008-05-21 03:13) 

80年代はパンクでニューウェーヴって・・・dokinさんはどうやら私の兄の世代に近い方のような？？
The Jam、ピストルズのリアル世代ですか？

ちなみに私はRadiohead、Oasis、blurと完全に同世代です。
ポスト・スミスとして登場したStone Rosesの世代ではなく、そのローゼズに憧れてバンドを組んでしまったリアム・ギャラガーと一緒の世代なので、80年代と言えば、中学生のお子チャマだったのに、スタカンのライヴに行っていたような時代ですねぇ。

あ、あと80年代の仏映画って結構好きな作品が多いです。
ジャン・ジャック・ベネックスの「ディーバ」あたりとか。
by RAY (2008-05-22 00:30) 

ピストルズというよりは、PiL。 Bauhaus, Bunnymen, Smithあたりですかねえ。
80年代の仏映画といえば、やっぱりカラックスにつきるかなあ。

あ、トシの話は禁止ですよ！
by dokin (2008-05-22 07:15)