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街と、その不確かな壁 [其の他]

村上春樹の「世界の終わりとハードボイルドワンダーランド」の習作と言われている幻の小説「街と、その不確かな壁」。
文芸誌に一度掲載されただけで書籍化されていないので、普通は読むことができない。

今までずっと探していたのだけど、あっさり読むチャンスがやってきた。そのまんまネット検索しただけで。

文体が硬くて難解、という評があったけど、「世界の終わり..」が好きな人は難なく読めると思う。「ファーストテイクはこうだったのか...」な感慨が。特に...とか書くとネタバレになるのでやめておく。
なお、著者はインタビューで本作を「失敗作だった。やるべきじゃなかった」と語っているので、読んだら忘れましょう。

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読んだら、街を囲む壁が見たくなった。壁を見に出かける。
ヨーロッパの街は、それが極端に新しいものでない限り、城壁に囲まれている。Grenobleも例外ではない。現在では壁の殆どは消失してますが。
kabe2.jpg
街はずれで人の接触を拒む壁。この街のひとは普通、わざわざ壁を見にきたりしない。来るのは村上春樹の読者ぐらいか。
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コメント / Comment 2

みみ

そんなものがあるんですか?知らなかった。
しかし「世界の終わり」より難解なんですね。。。むむむ手強そうだ。
今ウィキペディアであらすじを読んでしまった。
中編小説って書いてありますね。そんなに長くはないのかな。
by みみ (2008-11-11 09:18) 

dokin

おい、先にあらすじ読むか...

特に難解じゃないと思う。多分発表当時、「風」「1973」と比べると難解だったのだろうけど、「羊」以降の流れを読んでいる人にとっては普通です。

50ページぐらい。「世界の終わり」の初期ヴァージョン。これを「ハードボイルドワンダーランド」とリンクさせて生まれ変わらせたのは凄いと思う。
by dokin (2008-11-11 10:19) 

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